HIVと梅毒の郵送検査を受けてみた


2021年2月末から3月にかけて、STD(sexual transmitted diseases:性感染症)の郵送検査を体験しました。

とても便利で手軽でしたし、昨今のコロナ禍を考えるととても便利な検査法だと思ったので、記事にまとめることにしました。

検査を受けたきっかけ

社会の荒波から逃れるために昨年Twitterをやめてしまった僕ですが、大学院生活が始まるということで、Twitterを再開しました。

そこで大阪のコミュニティセンターdistaさんのアカウントをフォローしてみると、HIV&梅毒の郵送検査キットを配布しているとの情報が。ちなみに3月半ばまでとのことです。

僕は2019年末から連れ人と暮らしていて、特に感染の機会もないのですが、これまで即日検査(その日に結果がわかる検査)以外受けたことがなかったし、検査で迷っている人の参考にもなればと思い、申し込んでみました。

HIV&梅毒検査キットが送られてくるまで

検査キットが送られてくるまでの流れは、下記の通りでした。

  1. distaさんにTwitterのDMで連絡
  2. アンケートなどに回答する
  3. 申し込みIDが発行される
  4. 郵送検査キットが送られてくる

今回の検査キットの配布はDMでやり取りできましたが、普段distaさんはTwitter上では相談を受け付けていないので注意してくださいね。

2/24に検査キットを申し込みして、2/25に「検査キット発送のお知らせ」が登録したメールアドレスに届きました。

ちなみに、メールの末尾に下記の文言がありました。

【ゆうそう検査】
このプロジェクトは【MSM ALL JAPAN.】に参加するCBOが
中心になって実施されています。

難しい用語もあったので、調べてまとめてみました。

用語解説

MSM:Men who have Sex with Men(男性と性交渉のある男性)のこと。
MSM ALL JAPAN.:MSMに関する各種調査などを行っている。下記リンクを参照。
https://www.msm-japan.com/
CBO:Community-Based Organizationのことで、「地域社会組織」などと和訳される。地域に根付いた活動を行っている非営利の団体を指すことが多い。

検査キットが到着

2/25に発送のメールが来てから、翌日にはポストに検査キットが入っていました。検査を行うのは、株式会社アルバコーポレーションの運営するSTD研究所というところのようです。

【参考リンク】
STD研究所:https://www.std-lab.jp/

封筒の中には中身の見えない黒い袋が入っており、そこに検査に必要なものが一式入っていました。

ざっくり説明すると、ランセットと呼ばれる器具で指に針を刺して、出た血をろ紙につける、という流れです。

トラブル発生

早速、解説を読みながらランセットで針を刺してみましたが、なんだか全然血が出ない…。

なんとか絞り出しましたが、本来2本のろ紙に所定の量の血液をつけないといけないところ、1本は十分にできたものの、もう1本は所定の量の半分くらいしかできませんでした。

いきなりトラブル発生…ということで、メールに書いていたアドレスに問い合わせしました。

土日を挟んで月曜に返信が

メールを送ったのは2/27(土)で、土日祝は問い合わせ窓口がお休みらしく、月曜の朝に返事がありました。

僕の採血の量(ろ紙につけた量)などを伝えると、「検査できる可能性があり、万が一できなかった場合も再度無料でキットを再送するので、いったん返送してください」との返事がありました。

そんなわけで、3/1(月)に郵便局から検査キットを返送しました。

ランセットとろ紙


2日後に到着

郵送検査は基本的に匿名なので、進捗をメールでくれることはないのですが、僕は先ほどのトラブルがあったため、返送した検査キット到着の旨を丁寧にメールで連絡していただきました。

今回の血液量でHIVと梅毒の検査ができる見込み、との説明があり、一安心。

その日の夜、19時くらいに検査のマイページが見れるようになり、検査結果予定日が下記のように書いていました。

検査結果のページ

なんと、翌日には結果がわかるようです!早い!

検査結果発表の日

予定日の3/4の21時に検査結果ページにアクセスすると、結果が表示されていました。

検査結果

アクセスして下にスクロールしたら急に結果が出てきたので、びっくりしましたが、どちらも陰性でした。

さらにその下には、STD研究所からのメッセージが。

検査機関からのメッセージ

僕の検査トラブルの相談のことが書かれていたので、定型文ではなく、ちゃんと個別のメッセージが記載されているようです。

さらに下の方に行くと、質問をしたり、感想を送ったりするフォームもあり、今回とても親身に対応していただいたので、お礼の文章を送りました。

翌日、早速返事がありました。

お礼への返事

HIV&梅毒郵送検査の感想

今回、初めてSTD研究所の郵送検査を受けて、下記のメリットを実感しました。
  1. 結果がわかるまで意外と早い
  2. 実質、自分でやることは採血と返送のみ
  3. 問い合わせなどの対応がとても丁寧で安心

結果がわかるまで意外と早い

distaさん経由での申し込みから検査結果判明まで下記のスケジュールでした。

2/24(水) 申し込み
2/25(木) 検査キット発送
2/26(金) 検査キット到着
2/27(土) 採血&問い合わせ
3/1(月) 問い合わせ返信&検査キット返送
3/3(水) STD研究所に検査物到着
3/4(木) 結果判明

土日を挟んだことと、採血トラブルがあったため、申し込みから結果判明まで見れば8日ですが、検査キットを返送してから結果判明まではたったの3日でした。

判明までの日数はさらに数日かかる場合もあるようですが、郵送検査で大事なのは返送までをスムーズに行うことだと思いました。

実質、自分でやることは採血と返送のみ

1つ目のメリットとも関連していますが、自分でやるのは採血と検査キットの返送だけなので、検査会場に赴いたり、結果を聞きに行ったりする手間がありません。

とにかく手軽にできますし、コロナ禍にぴったりな検査方法でもあるなと思いました。

問い合わせなどの対応がとても丁寧で安心

郵送検査はその場にスタッフがいないため、質問などができないのがデメリットだとずっと思っていたのですが、予想以上に相談体制が充実していて驚きました。

問い合わせもとても丁寧に対応していただきましたし、検査結果のメッセージもちゃんと個別の内容が入っていたり、感想に返信があったりと、とても安心して検査を受けられました。

結果のページでは個人名の記載は一切なく、基本的にIDを使って匿名で検査を受けられるのもポイントですね。

唯一のネックは価格だけど…

今回はdistaさんのキャンペーンで無料で検査を受けられましたが、STD研究所で通常の検査キットを購入すると、HIVの項目だけで5,060円(税込)かかるようです。

保健所などの無料のHIV検査と比べると、価格がややネックですが、そもそも移動する手間や時間が省けること、自宅などいつもの環境で気軽に検査できることを考えると、選択肢として十分アリだと思います。

まとめ

採血トラブルがありましたが、僕が説明をちょっと見落としていたせいなので、検査キットが届いてから説明書をよく読み、早めに返送すれば、郵送検査はとても便利なものだなと思いました。

予想以上に安心感もあり、陽性の場合は医療機関の紹介などもあるようです。

STDの検査に行きたいけど会場にはなかなか行けない、という方は、ぜひ郵送検査を試してみてくださいね。

参考リンクまとめ