京大SPHや大学院への入学を検討する方へ、あえて険しいお話【社会健康医学系専攻】

久々のブログ更新になりました。

春になれば、各大学院でのオープンキャンパスが始まります。僕が所属する京大SPH(社会健康医学系専攻)もですね。

専門職学位課程から博士後期課程まで、今のところ3年ほど在籍している僕も、大学院という場所がどういうところかそれなりにわかってきたと感じています。

本記事では、京大SPHを含め、大学院のオープンキャンパスでは聞けないような険しい問いかけを、あえてしてみようと思います。

本記事がおすすめの人

特に医療者や福祉関係のお仕事をされている方で、京大などのSPHへの入学を検討されている方におすすめです。

僕自身は医療系出身ではありませんが、だからこそ京大SPHや医学研究科、医療者などを一歩引いて見れると思うので、この記事を書くことにしました。

それは大学院じゃないといけないんですか?

ズバリこの見出し通りで、医療者、福祉関係者で京大などのSPHへの入学を考えている方は「医療・患者・社会のために何かをしたい」と考えている方が多いと思います。

しかし、もし京大SPHのような大学院に入るのであれば、「その『何か』は学術的手続きを経ないといけないのか?実践の場で新たに『何か』をやれないのか?」と考えてみてもいいともいます。

僕は医療・福祉のバックグラウンドがないので、いろいろな人の話を聞いた経験に基づく考えにはなりますが、実践と研究はだいぶ違うものかもしれません。

そして、もう1つ重要なのが、「実践が大学院でやるような研究に劣るわけではない」ということです。

素晴らしい研究がたくさんあるのと同時に、アカデミックの世界でぐるぐる回って医療・患者・社会への還元に至っていない研究も少なくない(というかそっちの方が多い?)というのも事実です。

フィールドへの還元にまで至る研究を行うのはとても大変で時間もかかり、特にMPH課程の場合は短い期間でそうした研究をするのはなかなか難しいかもしれません。

京大SPHなどの大学院への入学を検討しており、実践のフィールドに既にいらっしゃる方は、もう一度「自分がやりたいことは本当に学術研究でないといけないのか」をよく考えた方が、入学後に後悔せずに済むと思います。

少なくとも医療や福祉に関しては実践の資格やフィールドを持たない僕からしたら、「フィールドで何かができるってすごく贅沢なのにな〜」と思うこともあります。

もちろん、フィールドの様々なしがらみで思うようにならない、できないこともあるでしょう。しかし、それは大学院でも同じです。

皆さんがいまぼんやりと思い描いている「医療・福祉・社会のための『何か』」は、大学院に入れば「学術的でない」と一蹴される可能性だってあります。

ぜひ、京大SPHを含め、実践の場から大学院に入ることを検討している方は、「本当に研究じゃないといけないのか?」を考えてみてください。

明確な答えは出なくとも、この問いかけを考え抜いて大学院に入れば、きっと充実した学生生活を送れると思います。