大学院受験の事前資格審査と「初めての院試」について

先日京大のSPHを受験した僕ですが、以前、京大の別の研究科を特殊な形で受験したことがあります。

今回はSPHの話とも少し絡めながら、大学院受験の事前資格審査についてお話します。


そんなに京大行きたいの?

まず、この疑問から笑

僕は学部受験で京大を落ち、ある研究科を受験して一度落ちているので、今回のSPH受験は3回目の京大受験になります。

母子家庭で育ったこともあり、学部受験では学費免除制度が充実している国立大学以外の選択肢は難しい状態でした。

また、いまはフリーランスでライターをしていますが、そんなに稼ぎはないので、大学院も国立がいいなと考えていました。

正直、学部入試と一度受けた院試は「京大だから」という思いもありましたが、今回のSPH受験に関しては京大だからではなく、その研究室だからという理由です。

形は違えど二回も京大に落ちていて、しかも阪大中退、仕事はフリーランスという、書類だけ見たらめちゃくちゃ怪しい肩書きなので、もう面接がある大学院受験は難しいだろうなとずっと思っていました。

ところが今回、いろいろあって「この研究がしたい」、「やってみよう」という気持ちが出てきたので、重い腰を上げてSPH受験を決意した流れです。

事前資格審査と院試

2017年に病気で休学していた阪大を中退し、放送大学に編入した僕ですが、休学中に一度京大のある研究科を受験しました。

その段階ではもちろん学士を持っていないし、卒業見込みでも無いので、事前資格審査(どの大学院の募集要項にも書いてあります)というものをまず受けました。

つまり、「院試を受けるための試験」を受けたわけです。

事前審査では書類の提出と、英語の筆記試験がありました。

僕はもともと、ゲイの当事者として阪大在学中にLGBT関連の講演会に登壇したり、いろいろ活動していたので、それらの実績を引っ提げて挑戦しました。

結果は「受験を許可します」とのことで、実際に大学院入試の受験資格をゲットしました。

そして、本番の院試は一次試験の筆記を突破した人が二次の面接に進める形でしたが、なんと筆記試験もクリアしたんです。

しかし、その後の面接で「休学の理由は?」というところで、素直に持病の話をしたら、面接官の反応がとても悪かったので、落ちたなと思いました。

研究テーマなどについては好感触でしたが、その質問で雰囲気がガラっと変わったので、もう少しうまく答えられていたら状況は違ったのかもしれません。

それを踏まえてのSPH入試

昨日、東大SPHの合格発表があったことと、今年はコロナの影響で筆記試験が無くなり、書類と面接試験になったことも知りました。

書類選考を突破したのに面接で不合格になった方も少なくないようです。

僕自身、一度大学院入試を面接で落ちていたので、おこがましい発言かもしれませんが、面接で不合格になった方の気持ちがとても分かります。

僕の場合、面接落ちした院試からしばらくして阪大を中退し、放送大に編入、さらに仕事もフリーランスのウェブライターという肩書になって、僕自身は自分がやってきたことに誇りを持っていますが、「きっと大学院入試という場ではもう受け入れられないんだろうな」と思っていましたし、京大SPHの合否発表を待ついまでも、その気持ちが少しあります。

しかも僕の場合、割とパーソナルな話(病気)で面接の感触が悪化したこともあり、その時の不合格は自分自身を否定されたような気分にもなりました。

いまでこそ服薬していれば問題ない状態ですが、当時は確かに研究遂行能力に問題があったと思うので、然るべき結果とは思いながらも、やはりダメージは大きかったです。

今回の京大SPH受験も、決意はしたものの、ギリギリまでとても迷いました。

実際に僕が教員に事前面談(今年はZoomで)を依頼したのは、既に大学院説明会が終わった後で、「迷い」からそもそも説明会にも参加しなかったのです。

でも、「初めての院試」とは違って、放送大を卒業見込みということと、研究テーマがとても具体性を帯びていることと、その研究室でしかできないということ、そしてパートナーや母の後押しもあり、今回SPH受験に挑戦しました。

そんな背景もあるので、11日までの合否発表のこの期間、僕はどうしても「不合格」が頭によぎってしまい、不安を感じることもあります。

とはいえ、もう結果を待つしかないので、なるべく穏やかに過ごそうと思います。

以上、事前資格審査を経て受けた特殊な院試の話でした!